メキシコからこんにちは。
薫です。
先日の新聞に、興味深い記事が出ました。メキシコ進出の自動車製造メーカーのTOYOTA工場が建設される予定地の売買について、不正があるかもしれないとのことです。
ことの発端は、メキシコはヌエボレオン州モンテレイ市に本社を構える不動産・土地開発会社JAOS&SGB, del Grupo GPがメキシコグアナファト州のアパセオ・エル・グランデ(Apaseo el Grande)に購入した土地を、TOYOTA工場建設用地になることを事前に知った上で、グアナファト政府に法外に高く転売した。という情報が、JAOS&SGB, del Grupo GPに農地を販売した元所有者と地域の農業用土地地主団体によって告発されたことによります。
対象の土地は、メキシコグアナファト州のアパセオ・エル・グランデにある607㌶の土地で、そのうちの260㌶を購入したJAOS&SGB, del Grupo GPという企業は、2014年6月13日に設立されました。問題になっている土地を地主から2014年12月に1㌶あたり、30万ペソで購入し、メキシコグアナファト州に対し、2015年10月に1㌶あたり、170万ペソで転売しました。
TOYOTAの進出については、2015年の4月15日にメキシコ大統領ペニャ・ニエトから発表がありました。
TOYOTAの土地、607㌶を確保するには、現在、このJAOS&SGB, del Grupo GPから購入した260㌶の土地、地主のウルキサ(Urquiza)家から購入した土地の200㌶が現在、メキシコグアナファト州政府が購入済みのものです。残りの147㌶については、メキシコグアナファト州政府は、地主に対し、1㌶あたり140万ペソで交渉しておりますが、地主が要求している額は、1㌶あたり250万ペソです。この土地の購入がどこに落ち着くのかも興味がありますが、インサイダー取引と疑いをかけられているJAOS&SGB, del Grupo GPのことも気になります。
この企業は、今回の転売について見解を出しています。”もともと転売用地として購入したものではなく、賃貸か長く所有して後で販売を考える予定だった。”と。そのうえで、メキシコグアナファト州政府からも、TOYOTA向けに転売しないと、今後は政府に対しての転売はうけつけない。というような主旨のコメントをもらったとのことです。
うーーーむ。事の真相はいかに。
ちなみに、TOYOTAは、今回の件を受けて「すべて予定通りにいっている。」と見解を出しているそうです。まぁ、TOYOTAはきっとメキシコグアナファト州政府とのやりとりしているでしょうから、こういった背景は関与していないでしょうし、きっと知ることもないでしょうね。
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